2007年12月10日、次世代インプリメントツール「Aprisa」を手掛ける米ATopTechは、ブロードバンド通信向けチップの大手Broadcom社との大型契約を発表した。プレスリリース(英文)

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ATop Techによると、今回のBroadcomとの契約は年数百万ドルの複数年契約で、この契約に基づきBroadcomはATopの配置配線ツール「Aprisa」を65nm以下の先端チップのレイアウトで利用する予定。尚、Broadcomでは既に「Aprisa」を用いてデザインをテープアウトした実績があるという。

ATopTechは、シノプシスに買収された旧Avant!社のエンジニアが中心となって立ち上げたEDAベンチャーで設立は2003年。サンタクララに本社を構え新横浜に日本法人のオフィスもある。既にベンチャーキャピタル数社から2度の資金調達で1200万ドル(13.4億円)の資金を集めており、昨年12月に特定顧客に向けた製品供給を開始。今回、Broadcomとの契約発表と合わせて公に製品一般リリースのアナウンスを行った。

ATopTechによると「Aprisa」の売上は、この1年間で数百万ドルを記録し、既に顧客がデジタルビデオチップやネットワークプロセッサなど、90nmおよび65nmのデザイン計5品種を「Aprisa」でテープアウト。現在も65〜40nmの10種以上のデザインで「Aprisa」が利用されているという。

「Aprisa」は、フロアプランニング、配置、クロックツリーシンセシス、グローバル配線及び詳細配線の機能を内蔵するインプリメントツールで、正確な寄生容量/抵抗の情報と正確なシグナルインテグリティ解析を用いた「Precision Optimization」と呼ぶ最適化機能によって質の高いデザインクロージャを実現。既存ツールよりもタイミングで10〜15%、面積で10%優れたインプリメンテーションが可能で、並列コンピューティング技術によって、最大5倍の速度で処理を実行できる。

※「Aprisa」に関する詳細は、エートップテック株式会社にお問い合わせ下さい。
※記事提供:EDA Express