2007年3月19日、アルテラは、業界初となる65nm低コストFPGA 「Cyclone IIIファミリ」を出荷開始したことを発表した。プレスリリース

KARMA-EDA2007-03-20


「Cyclone III」は、低コストの量産向けFPGAとしては業界初となる65nmプロセスを使用した製品で、90nmプロセス製品である「Cyclone II」と比較すると、ロジック数は最大1.7倍の12万個、メモリは最大3.5倍の4Mビット、DSP向け乗算器は最大2倍の288個。ロジック・エレメント当たりのコストは20%、消費電力は50%も抑えられ、その適用範囲を大きく拡大する製品仕様となっている。

TSMCの65nmローパワー・プロセスの利用によって、競合製品よりも75%も低い消費電力(XilinxのSpartan3は90nm製品)とチップ単価4ドルから(50万個購入時の米国価格)という低コストを実現している「Cyclone III」は、現在既に250社以上の早期アクセス顧客が採用。その低電力性、多機能性、低コスト性から、従来よりも幅広い用途・分野で活用されており、H264エンコーダなら20ドル以下、HDビデオ・アップスケーリングなら5ドル以下で製造可能。ワイヤレス、ソフトウェア無線といったアプリケーションにも対応できるほか、1080pフルHDTVの性能用件を満たす事も可能だという。

尚、「Cyclone IIIファミリ」8種類の製品のうち現在ミドルクラス製品の「EP3C25」が出荷中で、量産デバイスは今年8月から出荷開始の予定。その後、年末までに全ての「Cyclone IIIファミリ」製品が出荷される計画となっている。チップ単価は最も低コストな「EP3C5E144C8」デバイスで4ドルから。(50万個購入時の米国内販売価格)その他、LE数25Kの「Cyclone III」を搭載した「スタータ開発キット(FPGAボード)」がプロモーション価格¥19000で販売されている。

※記事提供:EDA Express

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