今年のDACでESL以外に目立った話題としてまず挙げられるが、レイアウト関連。

KARMA-EDA2008-06-14


DAC直前にSynopsysが新たな配線技術「Z-ROUTE」を発表し、MentorはDAC初日に配置配線ツール「Olympus」とレイアウト検証ツール郡「Calibre」の本格的な結合を発表。更にAtopTechは、Broadcom社による自社の配置配線ツール「Aprisa」の採用事例を発表、Pyxisは次世代配線ツール「NexusRoute」を初披露、Magmaも5月に発表した新たな階層フロアプランナー「Hydra」を展示するなど、Cadence不在の中、45nm以降のテクノロジをターゲットとした次世代の配置配線ソリューションが一斉に出揃い、今後のレイアウトツールにおける覇権争いの競争激化を予想させた。

一方、DFM関連については、大手による新興ベンダの買収が相次ぎ企業数が減ったのと、各社ソリューションが短期間で浸透したのとで、2年前のDACをピークに話題は収束した感があったが、SSTA関連では、ExtrmeDA、CLK Design、Incentiaなど新興ベンダの鼻息は荒く、かのGary Smith氏もこれからの32/22nm時代に向けて「SSTAはMust!」コメントしていた。

パワー関連については、依然注目の話題の一つとなっており、ESL同様多数のセッションが行われ、Power関連ソリューションを展示するベンダのブースはどこも賑わっていた印象が強い。大手以外では、ESLツールのChipVision、RTL最適化のCalyptoおよびSequence、ゲートレベル最適化のeNVIS、PowerサイオンオフツールのApache等が存在感を示していた。

また、アナログ/ミックスドシグナル関連では、Magmaが発表間もないミックスドシグナル統合環境「Titan」を大々的にアピールしていたほか、既にアナログ・ソリューションビジネスを成功させているBerkeleyがSPICEシミュレータの新製品「Noise Analysis Option」を初披露。アナログレイアウトを手掛けるAnalog RailsやSynCira、Ciranovaの各社も新製品を展示しかなりの来客を集めていた。

※写真手前はUMCのブース。奥に見えるのがApache Design Solutionsのブース

※記事提供:EDA Express