米BluespecのESL合成ツールをサイバネットが販売開始〜SystemVerilogの動作記述からVerilog-RTLを自動生成

2008年5月8日、米Mathworks社のMATLAB、米Cadence社のOrCADをはじめ、各種CAE/ITソリューションを提供しているサイバネットシステムは、新たに米Bluespec社のESLツールの取り扱いを開始する事を発表した。

プレスリリース:http://www.cybernet.co.jp/documents/pdf/press/2008/080508.pdf

発表によるとサイバネットは、Bluespec社との間で日本における販売総代理店契約を締結。「Bluespec SystemVerilog」製品ラインを含むBluespecの全ての製品販売を、本日5月8日より開始する。

BluespecのESL合成ツール「Bluespec SystemVerilog」は、SystemVerilogベースの合成エンジン「Bluespec Compiler」と専用のシミュレーターで構成されるツールセットで、独自に拡張したSystemVerilogのビヘイビア記述(動作記述)から論理合成可能なVerilogのRTLを自動合成可能。いわゆるスケジューリングについては設計者に委ねられるが、より簡素な記述からアプリケーションを問わずコントロール・ロジックや複雑なデータパス・ロジックを合成することが可能。その合成結果は人手設計によるRTLよりも品質が高いと言われている。

Bluespecは当初、SystemVerilogからの合成ツールという事で話題にはなったものの、その展開は北米市場に限られ未知のツールとされていた。その後、EURO市場やインド市場での製品供給が始まり、北米モバイル大手とSTマイクロの採用やSystemC対応用の拡張ライブラリの発売が報じられ更に注目を集め、ESLソリューションのニーズが高い日本への上陸は時間の問題と見られていた。

尚、詳細は明らかにされていないが、SystemCの拡張ライブラリ「ESE(ESL Synthesis Extensions)」に関する情報はBluespec社のホームページ上に記載がなく、その取り扱いはディスコンとなった様子。

サイバネット株式会社
Bluespec社
※記事提供:EDA Express