2008年3月6日、ESLツールを手掛けるイギリスの新興EDAベンダAxilica Limited社は、UMLからの動作合成ツール「FalconML」を今週開幕するDATE08にて限定公開する事を発表した。

KARMA-EDA2008-03-10


プレスリリース:http://www.axilica.com/page_1204887721950.html(英文)

Axilicaによると「FalconML」は、UMLで記述されたシステム仕様から、ハードとソフトのパーテショニングを行い、高速シミュレーション用のSystemCモデルとインプリメント用のRTLを自動出力する動作合成ツールで、英ローボロー大学の研究成果をベースに製品化されたもの。 技術的な詳細は明らかにされておらず、未だ評価版しかリリースされていない製品だが、今週ミュンヘンで開幕するDATEにてデモンストレーションが披露される予定だという。

Axilica社は、英ローボロー大学からのスピンアウトで設立されたEDAベンチャーで、ローボロー大学とベンチャーキャピタルIPSO Venturesがファウンダーとなっている。

ちなみにUMLを扱うツールとしては、組込みCASEツールで有名な日本のキャッツ社がUML記述からSystemCモデルを生成する「XModelink SoCModeler」という製品を提供しているが、動作合成技術を用いてUMLからRTLまでのパスを埋める製品は「FalconML」が恐らく業界初。UMLをハードウェア設計に取り込もうとする試みは、国内では富士通、海外ではSTマイクロの活動が有名。

Axilica Limited社
※記事提供:EDA Express