STARC、STARCAD-CEL V1.5に米Azuroのクロックツリー合成「PowerCentric」を採用〜ダイナミック・パワーを20%削減

2007年11月9日、消費電力削減に向けたクロックツリー合成ツールを手掛ける米Azuro社は、STARCの最新設計フロー「STARCAD-CEL V1.5」に同社のクロックツリー合成ツール「PowerCentric」が採用された事を発表した。※STARC:株式会社半導体理工学研究センター プレスリリース(英文)

STARCの「STARCAD-CEL V1.5」は、65nmデザイン向けの「超低消費電力対応設計メソドロジ」として開発されたもので、クロックゲーティングやパワーゲーティング、トランジスタL最適化など、各種の低消費電力化技術がその設計フローの中に取り込まれている。

今回採用が発表された「PowerCentric」は、65nm以降のデザインをターゲットに既存のクロックツリー合成を置き換えるツールとして開発されたもので、一般的に別々に行われるクロック・ゲーティング挿入とクロックバッファ挿入を統合した形で処理する事で、低消費電力化を実現するより最適なクロックツリーを合成できる。

発表によると、STARCはAzuroの「PowerCentric」を「STARCAD-CEL V1.5」に採用したことで、ダイナミック・パワーを20%削減する事に成功。クロックスキューも改善され、クロック遅延の低減や回路面積の削減といった効果も得られたという。

尚、「PowerCentric」は、東芝NVIDIAといった大手にも採用されており、日本国内ではキー・ブリッジが代理店として製品を提供している。

Azuro社
株式会社半導体理工学研究センター(STARC)
株式会社キー・ブリッジ
※記事提供:EDA Express