中国SMIC、低消費電力設計に対応する2つのリファレンスフローを相次いで発表


中国最大のファウンダリSMICは、2007年10月18日にマグマと10月22日にケイデンスと低消費電力設計に対応するリファレンスフローを相次いで発表した。プレスリリース(マグマ)(ケイデンス)

発表によるとSMIC-Magmaフローは、「Blast Power」、「Blast Fusion」、「Blast Create」をベースとしたもので、SMICの90nmプロセスに対応。90-nmセルライブラリを利用し、ドメイン生成やリテンション・フリップ・フロップの挿入、パワー解析を自動的に切り替え、ダイナミック・パワーの最適化とリーケイジの削減を実現。複雑な低消費電力ICを自動化されたフローでインプリメントする事ができる。

一方のSMIC-Cadenceフローは、CPF(Common Power Format)をベースとした90nmプロセス向けの低消費電力設計フローで、SMICとケイデンスの両社で開発したIPを用いて、論理合成からフィジカル・インプリメント、サイオンオフ検証という一連のデザインステップを実行。各ステップで消費電力を考慮した処理を行う事ができる。

SMICは、CPFベースの低消費電力設計フローを構築するにあたり、CPF対応のライブラリ提供を開始。合わせてCPFの標準化を推進する「Power Forward Initiative」に加盟したという。

設計フローを構築するツールの機能性をアピールするマグマに対して、CPFというパワーフォーマットの有効性を主張するケイデンス、低消費電力設計ソリューションに関するマーケティング的なアプローチは両社違ったものとなっている。

SMIC社
マグマ・デザイン・オートメーション株式会社
日本ケイデンス・デザイン・システムズ社
※記事提供:EDA Express