2007年9月19日、ダイナミック・リコンフィギュラブル・プロセッサ(動的再構成可能なプロセッサ)を手掛けるアイピーフレックスは、NTTドコモ向けにSuper 3G用のMIMO信号分離LSIを試作した事を発表した。プレスリリース

KARMA-EDA2007-09-20


発表によるとアイピーフレックスは、NTTドコモの新たな高速無線通信仕様「Super 3G」に応用可能なドコモの無線通信技術「MIMO」の信号分離LSIの試作を受注。ドコモから提供されたアルゴリズムC言語ソースコード)からのチップ化に成功した。

今回アイピーフレックスが試作したMIMO信号分離LSIは、消費電力の面で実現が困難と予想されていたが、アイピーフレックスは自社のダイナミック・リコンフィギュラブル・プロセッサの開発環境で用いているC言語からの設計技術を駆使して回路を最適化。低消費電力レイアウト設計サービスを提供しているエイ・アイ・エル株式会社の協力も得て、富士通の65nm CMOSスタンダードセルで試作に成功。100mW以下(Vcc=1.1Vコア回路のみ)の低消費電力を実現した。

アイピーフレックスは、自社のダイナミック・リコンフィギュラブル・プロセッサ「DAPDNAデバイス」向けに、「Software to Silicon」をコンセプトとした開発環境「DAPDNA-FW II」を整備しており、チップのパフォーマンスと合わせてその開発環境/設計技術も生産性の高いソリューションとしてアピールしている。

今回の発表はアイピーフレックスの設計技術をPRするもので、同社の「DAPDNAデバイス」がNTTドコモに採用されたという話ではない。

アイピーフレックス株式会社
※記事提供:EDA Express