2007年5月29日、分散処理による大規模・高速SPICEソリューションを手掛ける、米Xoomsys社は、ベンチャーキャピタルから新たに800万ドルを調達。増資の第2ラウンドを完了したことを発表した。プレスリリース(英文)

KARMA-EDA2007-05-31


発表によると今回出資したのは、同社既存の株主Benchmark Capital、Morgenthaler Venturesの2社と、今回新たに出資に加わり同ラウンドをリードしたDuff Ackerman & Goodrich Venturesの計3社で、出資額は計800万ドル(約9.7億円)。今回の調達で同社の調達総額は1500万ドル(約18.2億円)となった。

Xoomsysは、2003年に設立された新興EDAベンダで、本拠地はカリフォルニア州クパティーノ。元シノプシスで学会でも著名なRaul Camposano氏がCEOを務めている。

同社のソリューションは、独自技術「SPEED(Scalable Performance using Enhanced Effective Decoupling)」によるSPICEシミュレーションの分散処理化というユニークなもので、デザイン(ネットリスト)を効果的に自動分割し、大規模デザインの高速シミュレーションを実現。ユーザーは既存のSPICEシミュレータを利用可能で、10個のCPUを使い通常の20倍の速さでSPICEシミュレーションを終えた例もある。

今回調達した資金は、開発、営業、サポートの拡大に充てられる予定。ちなみに、出資を継続したBenchmark Capitalは、クロックゲーティング解析ツールを手掛ける、米AZURO社にも投資している。

Xoomsys社

※記事提供:EDA Express