2007年5月24日、シノプシスとシンプリシティは、ASIC設計向けの検証ソリューションに関する共同マーケティングの開始を発表した。プレスリリース(英文)

KARMA-EDA2007-05-25


発表によると両社は、FPGAベースのプロトタイピング環境をターゲットに、シノプシスのシミュレーション環境「VCS」とシンプリシティの新しいデバッグ環境「Identify Pro」をシームレスに繋げる計画で、再来週に迫った第44回DACで両社製品の統合フローのデモを予定。既に半年前からツールのインテグレーション作業が進められていたという。

シンプリシティの「Identify Pro」は同日24日に発表されたばかりの新製品で、注目を集めている同社の新技術「TotalRecall」が組み込まれている。

「TotalRecall」は、FPGAをベースとした新しいデザインの検証技術で、FPGA上に対象デザインのコピー回路を書き込み、それを用いて検証を行うというもの。利点としては、FPGAの内部動作の観測性の高さや、実ハードレベルの動作速度、高速アサーション検証の実現などが挙げられている。

シンプリシティによると、この「Identify Pro」は、今年の第3四半期(7月〜9月)に正式リリースされる予定で、価格は年間ライセンスで34500米ドル(約420万円)、永久ライセンスで69000米ドル(約840万円)からとなっている。

シンプリシティ社「Identify Pro」に関するプレスリリース(英文)

両製品のインテグレーションに関する詳細は未だ明らかにされていないが、ここ最近、RTL検証のトレンドとなっている、アサーション検証とハードウェアベース検証の組み合わせ。しかもシノプシスとシンプリシティが連携。今回のDACで注目を集めるのは間違いない。

※「VCS」に関する詳細は、日本シノプシス株式会社にお問い合わせ下さい。

※「Identify Pro」に関する詳細は、シンプリシティ株式会社にお問い合わせ下さい。

※記事提供:EDA Express