キャッツ、モデルベース開発向けのプロトタイプ開発検証装置「プロトタイプECU(仮名)」をデンソーと共同開発

2008年4月21日、組み込みソフト開発向けCASEツールの大手キャッツは、組込みシステム開発におけるプロトタイプ開発を効率化する検証実験装置「プロトタイプECU(仮名)」をデンソーと共同開発したことを発表した。

プレスリリース:http://www.zipc.com/infomation/info_2008.html#20080421

発表された「プロトタイプECU(仮名)」は、ハードウェアの開発前に組込みソフトウェアを検証するための検証ボードで、プロセッサは台湾VIA Technologies社の「C7」を採用、USB、Serial、Ethernet、Video、Audio、Card Bus等の多くの汎用IOを搭載しており、RTOSLinux(Real Time Kernel)を採用。ハードウェアとソフトウェアの仕様を開示しているため、WinCEVxWorks、μITRONなどの各種OSへの変更や「V850」、「FR」、「SH2」などC7以外のCPUへの変更など、ユーザーカスタマイズの自由度が高い。

また、車載システム開発向けに、車載ネットワークの標準規格である「CAN(4チャネル)」をサポートしているほか、次世代車載LANプロトコルである「FlexRay」もサポートする計画。車載で要求される振動、温度、湿度などの使用環境における耐久性試験を実施しているという。

尚、同製品は、140万円という低価格で販売される予定で、5月14日から東京ビッグサイトで開催される組込みシステム開発技術展「ESEC」で展示される。

キャッツは今回の「プロトタイプECU(仮名)」を含め、ESEC直前のこの時期に立て続けに3つの新製品を発表している。

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キャッツ株式会社
株式会社デンソー
※記事提供:EDA Express