2008年3月24日、シーケンシャル等価性検証ツール「SLEC」を手掛ける、米Calypto Design Systems社は、同社もう一つの製品ライン「PowerPro CG」のバージョンアップを発表した。

KARMA-EDA2008-03-25


プレスリリース:http://www.eda-express.com/edalibrary/files/1206394637.pdf

カリプトによると、最新の「PowerPro CG 2.0」には、新しいシーケンシャル・クロック・ゲーティング機能が実装されており、従来製品以上の電力最適化を実現。その適用範囲をネットワーク/ストレージやプロセッサなど、制御系の比重の高い設計分野にまで拡大する事が可能となったほか、グラフィカルな解析ツール「PowerPro Analyzer」も新たに製品に追加され、 ユーザーは、RTLソースコード、スケマティック、クロック・ゲーティング間をグラフィカルにハイパーリンクで結ぶ対話的な解析(消費電力最適化のための解析)を行うことができるようになるという。

「PowerPro CG」は、クロック・ゲーティングを駆使してRTLレベルで消費電力の最適化を行うツールで、タイミングやチップ面積にほとんど影響を与える事無く10%から最大60%もの電力削減を実現可能。同社製品「SLEC」で用いられているシーケンシャル・アナリシス技術によってクロック・ゲーティング可能な箇所を動的に探し出し、ゲーティングに必要な論理を自動挿入してくれる。環境は、低消費電力向けの論理合成フローに容易に統合でき、最適化したRTLと元のRTLとの機能等価性は「SLEC」を用いて検証することが可能。その適用効果が実証され、先頃、STARC(半導体理工学研究センター)でも正式採用されている。

カリプト・デザイン・システムズ株式会社
※記事提供:EDA Express