メンター、FPGA向けの新たな合成ツール「Precision RTL Plus」を発表〜19種類のデバイス・ファミリに対応し業界初の自動インクリメンタル合成を実現

2007年9月25日、メンター・グラフィックスは、FPGA向け論理合成ツールの新製品「Precision RTL Plus」を発表した。
プレスリリース

「Precision RTL Plus」は、その名の通り、既存のFPGA向け論理合成ツール「Precision RTL」の上位製品で、FPGA設計の生産性を大きく改善する下記3種類の新機能を備えている。

1.マルチベンダ対応の「Physically-Aware合成」
高度な遅延予測に基づき、配置配線を考慮した合成の最適化を実行。FPGAベンダの配置配線ツールに最適化されたネットリストを提供する。同機能は平均10%の性能改善を実現するもので、競合ツールを上回る19種類のFPGAバイス・ファミリに対応している。

2.業界初の完全に自動化された「インクリメンタル合成」
結果品質を損なわずにデザインの変更箇所のみを自動的に再合成する「インクリメンタル合成」によって、最大60%の処理時間の改善を達成。XilinxのSmartGuideと組み合わせる事でデザイン変更を配置配線まで一括して反映する業界初の完全自動インクリメンタル設計フローを実現できる。

また、AlteraおよびXilinxの標準的なパーティション・ベースの合成アプローチもサポートしており、設計変更で影響を受けるパーティションだけを再コンパイルし合成することも可能。それにより、処理時間を最大6倍短縮可能で、従来丸一日かかっていたイタレーションがわずかな時間で完了できる。

3.業界初の「リソース管理機能」
グラフィカル表示の直感的なGUIFPGAブロックのマッピングの分析や性能・面積目標に対する最適化のトレードオフなどを簡単に行うことが可能。利用可能なアーキテクチャ・ブロックの確認やマッピングの変更を容易に処理できる。

メンターによると、社内及び顧客で実施した「Precision RTL Plus」のベンチマークでは、5パーセントから40パーセントの範囲でデザインの性能改善に成功。Alteraで行ったベンチマークでも、70件以上のデザインに対して通常の論理合成を上回る合成結果を確認できたという。

※「Precision RTL Plus」に関する詳細は、メンター・グラフィックス・ジャパン株式会社にお問い合わせ下さい。
※記事提供:EDA Express