2007年8月16日、ケイデンスは、DFMベンチャー米Clear Shape Technologies社を買収した事を発表した。プレスリリース(英文)
ケイデンスは、今回のClear Shape買収に関する条件など詳細は明らかにしていないが、買収そのものは8月15日付けにて完了しているとの事。ケイデンスによるClear Shapeの買収は以前から噂されており、その買収額は1億ドル(約114億円)とも言われていた。
Clear ShapeのDFMソリューションは、独自のモデリング技術によって、デバイスや配線に対するRET、OPC、エッチングなどの影響を簡約化したモデルを作り、そのモデルを用いてチップ形状のシステマチックなばらつきを解析するというもので、従来のリソグラフィ解析ツールと違い数時間で高速にばらつきを解析する事が可能。インプリメンテーション設計のフェーズでDFMに対処することができる。
Clear Shapeは、ASMLに買収されたBrion Technology、BlazeDFMと並びDFM有力3社と称されていた実績の高いDFMベンチャーで、米Intel Capital社や米KLA-Tencor社の投資会社である米KT Venture社も出資。同社の製品「InShape」/「OutPerform」は、既にTSMCのフローで正式採用されているほか、STマイクロ、TI、TSMC、UMC、Qualcomm、NECエレ、STARCなどワールドワイドで多数の導入実績を誇っていた。
ちなみにケイデンスは、先月7月にもOPCおよびマスクパターン合成技術を手掛ける、米Invarium社を買収している。
※関連ニュース:ケイデンス、OPCおよびマスクパターン合成の米Invarium社を買収
※Clear Shape Technologies社
※日本ケイデンス・デザイン・システムズ社
※記事提供:EDA Express
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