DSMソリューションズ、EDAベンチャーを日本市場へ

EDSF2007に出展していた、DSMソリューションズ株式会社のブースレポート。

DSMソリューションズは、昨年に続き今回のEDSFairが2度目の出展となるベンチャー企業代表取締役の伊予部氏は、国内におけるEDAのセールスで長年の経験を持ち、その経験を生かす形で海外EDAベンチャーの日本進出を手助けしている。

伊予部氏によると「日本進出でまず大変なのは、最初の1〜2社の顧客を如何に獲得するか。当社はその部分に特化したサービスを提供している。」との事で、カテゴリとしてはバックエンド系ツールをメインに活動中。既に米Rio Design Automation社の日本進出に協力した実績を持つ。

ブースでは、Rio社のチップとパッケージの協調設計ツール「RioMagic」の説明パネルの他に、米Manhattan Routing社のレイアウト最適化ツール「Physical Window」と「Optimization Cockpit」(両製品を略して「PW/OC」)を展示していた。

Manhattan Routingは、その名の通りニューヨーク・マンハッタンに本拠を置くEDAベンチャーで、ケイデンスでデザインサービスに従事していたエンジニアが7年前にスピンアウトして設立。EDAツールの開発・販売と合わせてデザインサービスも提供している。

Manhattan Routingの「PW/OC」は、配置配線後のタイミングエラーを解析し自動的に最適化するツールで、バッファの挿入やサイズアップ、配線ルートの変更といった対処を解析データから判断し自動的に処理してくれる。伊予部氏曰く「決して新しくなく地味だが堅実」なツールで、スクリプトの組み直しを行う事無く、最後の最後のタイミング不一致を確実に収束できるとの事。最新バージョンでは、階層デザインもサポートしブロック間にまたがるタイミングの解析/最適化にも対応している。

尚、話によると「PW/OC」は、元々55nm/65nmのデザインサービスで使っていたManhattanの内製ツールを商用化したもので、既にUSで10社、日本国内でも2社の導入実績を持つという。

※記事提供:EDA Express